糖質と糖鎖-薬学の問題集

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レーニンジャーの新生化学

レーニンジャーの新生化学(第5版)の内容に沿って問題を作っています。

単糖と二糖

1.単糖の定義を説明せよ。

2.エピマー、アノマーについて説明せよ。

3.D-グルコースからできるアルドン酸、ウロン酸の名前と、構造を書け。ただし、アルドン酸はフィッシャー投影式、ウロン酸はハース投影式で書け。

答え

1.カルボニル基(C=O)と二つ以上のヒドロキシ基(OH)をもつ炭素骨格の化合物。
この定義により、ジヒドロキシアセトン以外の糖はすべて不斉炭素を持つ。

カルボニル基が末端にあるならアルドース(アルデヒド+ose)、それ以外の位置にあるならケトース(ケトン+ose)という。

2.
エピマー:単糖において、一つの不斉炭素の立体構造のみが異なった異性体のこと。(例:マンノースはグルコースのエピマー)
アノマー:単糖において、ヘミケタール、ヘミアセタール炭素原子の立体構造のみが異なる異性体のこと。つまりエピマーの一種。(例:α-グルコースはβ-グルコースのアノマー)

引用: https://kotobank.jp/word/%E3%83%98%E3%83%9F%E3%82%B1%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB-1412036

3.アルドン酸:グルコン酸 ウロン酸:グルクロン酸

アルドン酸 引用: https://kotobank.jp/word/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B3%E9%85%B8-57212
グルクロン酸 引用: https://health.joyplot.com/HealthWordsWiki/?%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%B3%E9%85%B8

多糖

1.ホモ多糖、ヘテロ多糖とは何か、説明せよ。

2.なぜ細胞は、グルコースを直接貯蔵するのではなくグリコーゲンとして貯蔵するのか。
また、グリコーゲンとアミロペクチンはどちらもD-グルコースからなり、分枝構造を持つ多糖であるが、その構造的相違は何か、説明せよ。

答え

1.
ホモ多糖:一種類の単量体からできている多糖。(例:アミロース)
ヘテロ多糖:多種類の単量体からできている多糖。(例:ペプチドグリカン)

2.
細胞はたくさんのグルコースを必要とする。もしグルコースをそのまま貯蔵すると、細胞は約0.4Mのグルコースを貯蔵する必要があり、これは細胞の浸透圧を異常に高めて、水を細胞内に大量に流入させて破裂してしまう。そこで細胞はグルコースをグリコーゲンとして保存することで濃度を約0.01μMまで下げて浸透圧の上昇を抑える。
グリコーゲンとアミロペクチンの構造上の違いは、分枝構造の頻度である。グリコーゲンは8~12残基に一回、アミロペクチンは24~30残基に一回、分枝がある。グリコシド結合を分解する酵素は非還元末端で働くため、分枝が多いほど酵素の効率が良い。

複合糖質

1.プロテオグリカンの構造、局在、役割について簡潔に説明せよ。

2.へパラン硫酸(グルコサミノグリカンの一種)は二糖単位に対して何個のカルボキシ基と硫酸基を持ちうるか。

答え

1.
構造:コアタンパク質に、グルコサミノグリカンが一つ以上共有結合している。
局在:細胞膜に結合して、細胞外マトリックスに存在する。細胞膜との結合様式は、膜貫通タンパク質を持つ場合と、ホスファチジルイノシトールと結合している場合の二種類があり、前者のファミリーはシンデカン、後者をグリピカンという。
役割:細胞外マトリックスとの接着、認識、情報伝達を担う。

2.カルボキシ基:1つ 硫酸基:4つ よって合計5つ。これによって二糖単位ごとに32通りの修飾パターンが生まれ、これが糖鎖のフォールディングに多様性を与える。

情報伝達としての糖質

1.すべての生物に見られ、糖鎖と高い特異性と中程度の親和性で結合するタンパク質のことを何というか。

2.好中球が血中から炎症部位に特異的に浸出できるのはなぜか。

答え

1.レクチン

2.好中球は細胞表面に2種類の糖たんぱく質リガンドが存在する。これらはそれぞれ血管壁のインテグリンとPセレクチンというレクチンに対するリガンドとなっている。好中球のリガンドがこれらのレクチンに結合すると、インテグリンとPセレクチンに交互に結合しながら車輪のように血管壁を進んでいく。(これをローリングという。)炎症部位において好中球は、インテグリンと強い相互作用を起こし、しばらく炎症部位にとどまる。その後、炎症部位から放出されるシグナルによって好中球は炎症部位に浸出する。

糖質研究

1.アミロースのグリコシド結合の位置を調べたい。ヨウ化メチルを用いて調べる方法を説明せよ。

答え

1.まず、アミロースにヨウ化メチルを加えて強塩基条件下でヒドロキシ基を完全にメチル化する。そのあと、酸性条件でグリコシド結合を完全に加水分解すると、メチルエーテルは安定であるから加水分解されない。したがって、グリコシド結合の部分だけがヒドロキシ基として出てくるので、出てきた単糖(グルコース)のヒドロキシ基の位置を調べれば、グリコシド結合の位置がわかる。

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